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愛着障害とは?HSPの共通点&相違点、客観性を身に着けると捉え方に変化

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前回、「HSPは友達がいないまたは少ない」という悩みに対し、元気がないときは人と繋がれない、元気になるまで休みましょう。

元気になって人と繋がりたいと思ったら、どのくらいの距離感がちょうどいいのか?見極めるのがいいかもしれないと書きました。

それは対処療法で、そうなっている理由を知り向き合い、前に進みたいと思っている人にとっては、知識を増やして、より自分の特性を理解した上で、客観的な視点を養うことも必要なのかもしれません。

愛着障害とそのスタイル

「HSP」を調べる過程で「愛着障害」について知った方も多いかもしれません。「HSP」の名付け親であるエレイン・N・アーロン博士の著作のなかでも、「愛着障害」について触れられており、HSPの人やものなどの関係において、「愛着障害」が密接に関わっていると言及されています。

愛着障害とは?

幼少期に養育者(両親)との愛着が形成できずに起きている問題を抱えている状態を指します。一般的に使われる「愛着」という言葉は、慣れ親しんで心が惹かれるものを指しますが、心理学で使われる「愛着」は、生後6か月から2歳頃までの期間に、養育者(両親やそれ以外)との間に築かれる心理的な結びつきを指します。

その関係がうまく築かれずに起きている問題を「愛着障害」、別名「アタッチメント障害」と呼ばれています。

心理学の「愛着理論」はイギリス出身の心理学者、ジョン・ボウルビィ(1907-1990)が提唱し、日本語で書籍として知られるようになったのは、2000年くらいでここ20年の間に関連書籍が増えていったようです。

「愛着障害」の本を書かれている、岡田尊司さんや米澤好史さんの本を読むと、より理解が深まるかもしれませんが、自分が体験したことがそのまま本になっているような同じ話に、恥ずかしくなるのと、居たたまれない何とも言えない気持ちにもなります。

書籍の後ろのほうに「愛着スタイル」が診断できるチェックリストが載っていることが多いです。

愛着には分類があり、18歳以上の大人においては、その分類を「愛着スタイル」と呼ぶのに対し、18歳未満では「愛着パターン」と呼ぶ場合があります。

下記は「愛着スタイル」のメジャーな分類です。本やサイトによっても呼び方が違ったりします。サブスタイルなどがでてくる場合もあります。呼び名や細かい分類は、著者であるカウンセラーが心理学を学んだ学校や、経験した臨床の数、分類好きな性格によって違うのかなという解釈でいいと思います。

回避型(愛着軽視型)

親密さを回避し、人との関係は距離をおいた状態を好みます。人と一緒にいることが心地いいとは思えない、人との関係において「縛られないこと」を重要視し、自立自存、人に迷惑をかけることを避け、自己責任を重んじます。

不安型(とらわれ型)

人の顔色を伺い、機嫌をとったり、迎合しようとしたりして、人に嫌われることに対しての不安が異常に強いです。相手の顔色や行動で、拒否的な反応に気付くと激しい不安に襲われ、その不安を和らげるために、必要以上に構ってもらわないと安心できない傾向にあります。

混乱型(未解決型)

回避型と不安型の両方が混在して、一人でいることには不安はあるが、人との関係を深く築くにはストレスを感じ、どちらとも言えない状態です。

安定型

上記3つとは違い、養育者との関係において良好で、対人関係では深い信頼関係を結ぶことができ、相手を尊重しながらも自分の主張もできる状態です。

愛着スタイルの診断テストにおいて、質問項目の50個はこちらのサイトで分かるのですが、診断そのものはサイトの不具合で出来ないです。

https://attachmentstyletest.web.fc2.com/

質問項目を見ても、状況によりけりで、結局どのスタイルにも当てはまり、回避型と不安型が、安定型、どれもあって、その割合で多いもので、「あなたは回避型」の傾向にあります!と断定できるものではなく、あくまでも目安で「傾向」が分かるツールだと思ったほうが良さそうです。

HSPと愛着障害(回避型・不安型など)の共通点

HSPと「愛着障害」には、類似する行動があるように思います。

人との関係

「人との関係がうまくいかない、距離感がよく分からない」

「相手を顔色や言動に反応して行動してしまう」などは、『HSP』『愛着障害』を紹介するどちらの本を読んでもでてきます。

占い、〇〇診断、スピリチュアルが好き

不安型スタイルは、占いやスピリチュアル、〇〇診断が好きな傾向にあるというのは、岡田尊司著『不安型愛着スタイル』または『過敏で傷つきやすい人たち』のどちらかに、そういう記述がありました。

HSPの書籍にも精神的なアプローチでスピリチュアルに特化したセラピーの話もあったので、どちらも共通しているように思います。

私自身、自分を知るツールの一つとして「〇〇診断」は活用しており、HS気質がある方のなかには、好きな方も多いと思います。

体調が悪い

季節性のものも含め、常時、頭痛、腹痛、体がだるい、痛いなどの体のトラブルを抱えている人が多いこともどちらの本にもありました。

HSPと愛着障害の相違点

五感や第六感に敏感

HSPは五感が異常に鋭い人が多い傾向にありますが、愛着障害ではその点は触れられていませんでした。

生きにくさ

対人関係で悩むことはあっても、生きにくさまでを感じているか?というと、「愛着障害」にはそういう印象はなかったです。

HSは生まれつきに対し、愛着障害は生後6か月~2歳頃

HSPの提唱者であるアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士の書籍『敏感すぎる私の活かし方』のなかで紹介されていた、二卵性の双子の話では、生後すぐにその双子には違いがあり、女の子のレベッカに対し、男の子のロブはかなり、敏感な性質をもっていたとありました。

生後6か月よりも前の段階の双子で比較して、明らかに「ロブ」はレベッカと違う、繊細な気質があったそうです。

生後6か月~2歳頃に形成された愛着スタイルによって、人との関係性に傾向がある愛着障害は、原因がはっきりと分かっているのに対し、HSPになる過程はよく分かりません。

共感力の高さ

HSPは共感力が高いために、色々な物事を受け止めやすい傾向にあり、実際に起きているニュース、フィクションである映画や本、全く知らない赤の他人の話や物語や情景が、自分に起きたことのように錯覚し、異常に感情が動かされ、涙したり、気分が落ち込んだり、高揚したりします。

愛着障害は人の顔色や行動や言葉に反応するようで、自分に起きているような錯覚がするほどの共感力については触れられていませんでした。

自己肯定感と自責VS他責

私が読んだ「愛着」に関する書籍で、上記4点はないなと思った点ですが、他サイトでは、「自己肯定感の高いor低い」「自責と他責」について、愛着障害は自己肯定感が高く、他責であると触れられていましたが、それは私が読んだ書籍のなかでは書かれてなかったです。

ただ前回の記事のエナジーバンパイアのJさんも、我が家の非HSP(父)も、愛着障害(不安型)の傾向があり、2人に共通していたのは、常に人のせい、誰かのせいで、自分に一切の責任がない発言が共通していたので、「他責」の傾向はあるのかもしれません。

明確な違いはないという解釈

HSPは定義があるようでないうえに、共通点、相違点どちらも個人差はあるし、誰にでも当てはまり、数値化しているデータ的なものもなく、観察して比較する人の年齢、性別、家族構成、環境等々の条件がすべて違うので、比較は微妙で、私は明確な違いはないという解釈をしました。

ここまででまとめるとHSPと愛着障害は類似している点もあり、HS気質をもっている人のなかには、愛着に何か問題があって、対人関係がうまくいかなくなっている可能性もあります。理由が分かり納得できれば、自分自身とよく向き合えたり、人との関わり方を変えられるような気がしませんか?

「生きにくさ」を抱えている方は、まずは体調を整えましょう。そして自分が安心していられる場所を確保する、(知識)を得るために、本を読んでみてはいかがでしょうか?

ネットで検索して、良さそうな本を購入してもいいですが、若い10代、20代の方々にとって、本を買うお金は負担になりますし、本との相性もあるので、是非、図書館を活用してください。

書籍を読めば読むほど、〇〇障害、〇〇症候群などの心理学用語がいっぱいでてくるので、「これもそうかも…」とどれも当てはまるような気がして、じゃあどうすればいいの?と迷う方もいらっしゃるかもしれません。

自分の状態を知る、自分をより知るために本やWebサイトを読むのは、自己理解の一つだと思います。得た情報を自分におきかえたときの「客観性」というちょっと離れた視点が加わるだけで、ものごとの捉え方が変わってきます。

私自身、前回の記事で触れた「人間関係リセット症候群」は、心理学用語でいう「インポスター症候群」にちょっと近かったのかもしれないなど、あとから分かることがありました。

インポスター症候群

Imposterは詐欺師、偽物という意味です。自分の能力や実力、性格ではなく、運が良かっただけ、たまたまうまくいったなど、自分の力を信じられません。ただの謙遜ではなく、本当の自分は人が思っているような人物ではない、人を騙しているような錯覚に陥り、自信がもてず過小評価、自己肯定感が低くなり、うつ病や適応障害、精神疾患に発展してしまう原因の心理学用語です。

社会的に地位のある立場にある人、セレブリティ、インフルエンサーなど、女性に発症者が多いと言われています。

インポスター症候群は、何かの成功者という前置きがあるのですが、昨今のSNSの発信により、キラキラした投稿(素敵なライフスタイル、仲のいいカップル、3食自炊、丁寧な暮らし)などを投稿するインフルエンサーにも事実とは異なる発信をしているのではないか?という精神的のストレスが該当します。

その一方で、その投稿を見て、自分もしたい願望や憧れから、真似して投稿したフォロワー数とは関係なく一般人でも、本来の自分とは違うのかも?という不安がストレスになり、精神不安、虚弱になる人が増えているそうです。

まとめ

私は「HS」の気質があり、「愛着回避型」の傾向の両方あって、一時期「インポスター症候群」にかかったのか?それまでとは違う精神不安な時期がありましたが、今は元気になり、生きにくさを感じていません。私の場合、自己理解の一つとして、自分の体質を知り、体調を整えていったところ、心も整っていきました。

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