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NHK朝ドラ『虎に翼』の虎ちゃんと同級生の生理痛から見る女性の不調は時代を超えても変わらない

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牡丹と百合

NHKの朝の連ドラ『虎に翼』のとあるシーンでこういうものがありました。

主人公の虎ちゃんが生理痛がひどく4日寝込み、学校をお休みした回がありました。中医学を学んだことがある人はこのシーンを見ると、「血瘀(けつお)証だ…」と思うのではないかと想像します。

生理の痛みは体質によって全然違いますが、血が滞りやすい人の痛みは、針を刺すような激痛だそうです。私の体質はこの痛みは経験したことはないので、想像して、剣山が体にずっと刺さっていたら、ツラいだろうなぁと思います。

問題は血瘀証でも下記のように考えられるので、「気滞?気虚?血寒?血熱?血虚?」それぞれ治し方や食べたほうがいい食材が異なります。

よねさんが虎ちゃんの足を掴んで、「三陰交」を押すシーンは、キュンとしました。その後、同級生の男子たちと遠足に行って、靴擦れをしてしまった虎ちゃんに手ぬぐいを切って手当してくれた花岡くんのシーンよりもキュンとしたのは、よねちゃんがイケメン過ぎるからでしょうか…

話はずれましたが、この時代において、食生活がそんなにひどいとは思えないのですが、ちょっと前に漢方のツムラの歴史を読んでいて思い出しました。ツムラが最初に売ったのは、婦人系の病気に効く「中将湯」でした。1893年明治26年のことです。

この薬は今でもツムラで販売されていますが、一番用量が多いのが芍薬、当帰、桂皮なので、血虚+冷え性?それ以外にも、川芎、蒼朮、茯苓、牡丹皮など入っているので、生理痛に伴う諸症状に効くということが分かります。

いつの時代にも生理痛に悩む女性がいて、ある人は野菜の力を借りて食べて治し、ある人は植物や漢方薬の力を借りて飲んで治し、ある人はツボを押して、症状を緩和させて、自分の体と向き合っていたんだなと思うと、感慨深いです。

私も10代から20年以上は生理痛はありましたが、体質を整えてからは全くなくなりました。生理痛があるのが当然ではなかったんだ…と思いました。

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花のよう

「芍薬、牡丹、百合」と聞くと、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花のよう」という女性の(所作の)美しさを表現する言葉があると思います。

中医学の方剤学を勉強すると、こういう感じに脳内で変換されます。

・芍薬
→赤芍 清熱涼血
→白芍 補血
・牡丹皮 清熱涼血
・百合根 補陰

芍薬の花の色で分類が分かれているかと思ったら、赤芍は外皮あり、白芍は外皮なしで、日本で販売されている芍薬と書いてあるものはほぼ白芍だそうです。

中薬の分類は方剤と合わせて覚えていました。血虚証でよく使う四物湯は 「熟地黄、当帰、白灼、川芎」上3つが補血類なので+理血類の川芎で四物湯です。

四物湯は宗の時代に編纂された方剤の専門書「太平恵民和剤局方」に登場する方剤です。日本では平安時代くらいの話です。いつの時代にも、血が不足する症状に悩まされていた人がいたことが分かりますね。ツムラやクラシエでも取り扱いはありますが、ドラッグストアで見たことはありません。

私は学校の課題がすべて提出し終えたあと試験に向けて勉強を頑張るぞ!と思った矢先、眩暈と集中力低下、不眠の症状に悩まされました。

数年前まであった症状がここにきてぶり返して、仕事をするのがやっとで、やる気はあるのに体が動かないという状態になりました。

自分で治せばいいんだ!と閃くまでに2週間、それくらい頭がぼんやりしてました。原因となることが分からないけど、早く治したかったので漢方の力を借りようと、症状から「心血虚」と考察しました。

四物湯や帰脾湯がドラッグストアに売っていないか、何軒か回りましたが、クラシエの「眠りが浅い不眠、不安に」といういかにもな箱に小さく「加味帰脾湯」と書かれたものしかありませんでした。「加味帰脾湯」があまりにも小さくて、「帰脾湯」を知らなかったら気付かなかったと思います。

帰脾湯と加味帰脾湯はほぼ成分が一緒なので、それを飲んで治り、頭がしゃんとしたあと、何が原因か考えて、原因となったことを取り除いたら、薬を飲まなくても大丈夫な状態になりました。症状がでてから1ヶ月くらいのことです。

習った内容=日本の漢方薬まんまではないし、身近にない場合も多々あるし、成分を見て判断しないといけないので難しいと思いました。

でもこのやり方で家族に起きた不調も同じように治せました。家族のほうが客観的に見られるようです。

学べば自分で治せるという体験と、検査の数値は正常でも、感覚的におかしいと思った自分の感覚は間違っていなかったという安堵?は勉強を続けよう、自分の軸にしてもいいかもしれないと思うきっかけでもありました。

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